韓国語を独学で習得するときに選ぶテキストで外せない条件を2つ紹介します。
これから韓国語を学び始める人や、基礎からやり直したい人は参考にしてください。
韓国語を独学で習うならテキストのどういうところに気を付けるべきか?
語学を独学するなら、教科書が必要です。
今日、動画での自習が普及してきましたが、テキストを利用した学習は千年以上の歴史を誇ります。動画の解説も、テキストを併用することで効果の向上が見込めます。
私は、ただ話を聞くだけでは語学は習得できないと思っています。習った感はあると思いますが。
そこで、日本語と韓国語のバイリンガルの観点から、日本人が韓国語を習うために、どのようなテキストを選ぶべきかについて述べます。
テキストに口回りのイラストがあるか
韓国語は日本語に比べて、口と喉をフルに使って意思を伝える言葉です。
日本語表記では同じ「お」でも、韓国語では「오」「어」と、二文字があてられます。
これらを区別するには、口の形をはっきり作って発音するのが原則です。
そして、子音においては、日本語にはない発音がたくさんあります。日本語で同じように表記される文字でも、喉や舌の動きによって異なる発音となるのです。
このように、韓国語は日本語と比べて、口回りの動きを重要視します。
初心者向けのテキストに、口と喉の形が載っていないと、韓国語の基本が身につかないため、なんらかのイラストがほしいところです。
初心者のうちから、どの文字がどのような口の動きをするのか、しっかり基礎を固めておくと、その後の学習がはるかに楽になるでしょう。
ハングルのパートはじゅうぶんにあるか
学校ではじめて国語や英語を習ったときを思い出してください。
日本語ならひらがな、英語ならアルファベットから入ったと思います。
同様に、韓国語もハングル(韓国語の文字)から習得するべきだと思います。
このことを踏まえて、韓国語の入門書を選ぶなら、ハングルだけで100ページ以上の分量はほしいところです。
特に、ハングルのパートが数ページから十数ページで終わり、すぐに対話文が始まるような入門書には要注意です。
私が韓国語を教えている人によくある傾向ですが、基礎のハングルをおろそかにしたばかりに、1年以上韓国語を習っていても、ハングルの読み書きができないというパターンが大変多いです。
ましてや独学は、教科書からの文字が主な養分となります。ハングルを読めないまま会話文や語彙に移っても、十分に知識を吸収できず、学習の効率が悪くなってしまいます。
本来、ハングルと基礎的な発音変化は、小学生が半年から1年を通じて習得するだけのボリュームがあります。
多少遠回りだとしても、総合的な入門書ではなく、ハングル単体を扱ったテキストを使ったほうが、韓国語の攻略には大いに役立つことでしょう。
そういった意味で、このサイトではハングルだけを取り扱った入門書を作りました。
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韓国語は独学でも習得しやすい言語です
韓国語と日本語は文法や語彙が似ているから習いやすい、という声がありますが、私の経験上これは本当です。
最近、大学の第二外国語の授業などで勉強されている(あるいはされていた)という方にもお会いしますが、きちんと会話までできる方が多いです。
私(韓国語講師)自身に対するアンチテーゼとなってしまいますが、独学できる動機と意志さえあれば、教室など通わずに、一人で勉強しても差し支えないと思っています。
とはいっても、英語や中国語などの言語よりも習得しやすいという意味合いであって、外国語は外国語です。
特に発音は、ほぼ別体系といっても差し支えありませんので、まずはしっかりハングルと文法を独学して、それからスクールでの会話に移るとスムーズに習得できるのではないでしょうか。