韓国語の敬語、丁寧語表現である、ハムニダとヘヨのニュアンスについて解説しました。
両方正しいのですが、日本語同様、少し語尾が変わるだけで、相当に意味の違いが出ますので、この記事を参考に、ニュアンスを調整してみてください。
합니다/입니다(はむにだ/いむにだ)も해요/에요(へよ/えよ)も正しいけど使うシチュエーションが違う
합니다/입니다(はむにだ/いむにだ)と해요/에요(へよ/えよ)。
韓国語を少しでも勉強したことのある方なら、聞いたことがあると思いますが、実際にどのような局面で使われるのでしょうか?
実例を交えながら解説します。
ハムニダ/イムニダはヘヨ/エヨより堅苦しい
一般的な解釈ですが、ハムニダ/イムニダはヘヨ/エヨよりも丁寧な表現として知られます。一方で、堅苦しい印象を与えるのも事実です。
~であります、~でございますといったニュアンスに相当するでしょう。ちなみに、軍隊は基本的にハムニダ/イムニダ口調です。
相手との関係性にもよりますが、ハムニダを常用するのではなく、ヘヨの中間にアクセントとして使うやり方を推奨します。
ただし、ビジネスなどでここぞという場面では、ハムニダ口調で話すのが適切なこともあります。
シーンごとの使い分けが大事ですので覚えておきましょう。
話し言葉では一方だけよく使われることも
口語では、発音のしやすさや、固定的な表現があるからか、ハムニダ/イムニダとヘヨ/エヨの一方に偏る傾向があります。
以下、一例です。
- 【★】감사합니다(かむさはむにだ)/감사해요(かむさへよ)
- 수고하십니다(すごはしむにだ)/【★】수고하세요(すごはせよ)
- 안녕하십니까(あんにょんはしむにか)/【★】안녕하세요(あんにょんはせよ)
- 【★】죄송합니다(ちぇそんはむにだ)/죄송해요(ちぇそんへよ)
もちろん、両方使われることもありますが、肌感覚で、会話の中で使われることが多いのは【★】のついた側です。
【★】のつかない側も使ったり、使えなくなかったりしますが、実際に使ってみると、受け取る側に違和感として残るかもしれません。
アナウンスなどではハムニダ口調を利用することが多い
地下鉄などのアナウンスでは、ハムニダ/イムニダがよく聞こえてきます。
この場合は堅苦しさというよりも、しっかりとした言葉遣い、といったほうがしっくりくるかもしれません。
英語でも、口語で’Please’を連発することは少ないと言われますが、案内文や交通機関のアナウンスでは利用されることが多いです。私としてはハムニダ口調には、この感覚に近いものを覚えました。
会話ではなく、案内ではハムニダ口調がよく使われるということを覚えておきましょう。
「~でございます」か「~です」かの違い
言葉のニュアンスや語感は、実際に使ってみたり、人が使っているのを聞いてみると、どんどん修正されて使い心地がよくなります。
この記事で紹介した합니다口調と해요口調についてもそうですが、あえて結論的に双方のニュアンスをお伝えすると、次のようになります。
- 합니다(ハムニダ/~であります、~でございます)
- 해요(ヘヨ/~です)
日常生活ではヘヨをつかってもじゅうぶん丁寧ですが、公的な場での発言や、サービス提供者から顧客へと語りかける場合は、ハムニダ口調を使ったほうが適切であることも多いです。
そのほか、ビジネスメールや手紙などのシーンでは、あえてハムニダを利用することも多いので、仕事で韓国語を使う機会がある人は、ぜひ両者を使い分けてみてください。