韓国語に濁音と半濁音がない理由について解説します。

この記事は約8分で読めます。

韓国語には日本語の「がぎぐげご」「ぱぴぷぺぽ」のように、明確な濁音表記がありませんが、発音上存在します。

それでは、どのようにして「清音、濁音、半濁音」を区別するのか?

文法上の解説を交えてお伝えします。

韓国語は유성음화(有声音化)という発音法則があるため濁音と半濁音が存在しない

表題に書きましたが、ハングルは「清音、濁音、半濁音」の区別がありません。

それでは韓国語に濁音はないのか?と聞かれると、そういうわけでもなく、文字のならびによって、清音が濁音になったり、清音から半濁音に変化したりするのです。

非常にシンプルに言いますと「ㄱㄷㅂㅈ」が子音となる音は、体言や単語の一文字目が清音となり、二文字目以降は濁音になる性質があるのです。

これを유성음화(ゆそんうむぁ)(有声音化)と言います。

有声音化が起きる子音4種類

有声音化の法則は예사소리(平音)にのみ適用されるという特徴があります。

また、パッチムや外来語が関連してくると、必ずしも有声音化の法則が適用されるとは限りません。

  • 【例】갑자기(かぷちゃぎ)
  • 【例】드라마(どぅらま)

これらの例外は頭の片隅に置いて、一旦、有声音化が起きる子音についてまとめました。

ㄱ(きよっ)

口の形 😃 😃 😦 😦 😲 😲 😙 😙 😐 😬
ㄱ 가
か
が
갸
きゃ
ぎゃ
거
こ
ご
겨
きょ
ぎょ
고
こ
ご
교
きょ
ぎょ
구
く
ぐ
규
きゅ
ぎゅ
그
く
ぐ
기
き
ぎ
口の形 😃 😃 😦 😦 😲😬 😙😬 😐😬 😙😦 😙😦 😲😃 😲😃
ㄱ 개
け
げ
걔
け
げ
게
け
げ
계
け
げ
괴
くぇ
ぐぇ
귀
くぃ
ぐぃ
긔
くぃ
ぐぃ
궈
くぉ
ぐぉ
궤
くぇ
ぐぇ
과
くぁ
ぐぁ
괘
くぇ
ぐぇ

ㄱ(きよっ)は日本語の「かきくけこ」「がぎぐげご」両方の段に相当します。

ㄱ(きよっ)は体言の一番最初にくるときだけ清音となり、それ以降は濁音で発音します。

  • 【例】가다(かだ)、이기다(いぎだ)、고려(こりょ)、애교(えぎょ)

유성음화(ゆそんうむぁ)は、後述する받침(ぱっちむ)がある場合、適用されないことがあります。

ひとまず「ㄱ(きよっ)の一字目は清音、二字目以降は濁音になる」と覚えておきましょう。

ㄷ(てぃぐっ)

口の形 😃 😃 😦 😦 😲 😲 😙 😙 😐 😬
ㄷ 다
た
だ
댜
てぃや
でぃや
더
と
ど
뎌
てぃよ
でぃよ
도
と
ど
됴
てぃよ
でぃよ
두
とぅ
どぅ
듀
てゅ
でゅ
드
とぅ
どぅ
디
てぃ
でぃ
口の形 😃 😃 😦 😦 😲😬 😙😬 😐😬 😙😦 😙😦 😲😃 😲😃
ㄷ 대
て
で
댸
て
で
데
て
で
뎨
て
で
되
とぅえ
どぅえ
뒤
とぅい
どぅい
듸
とぅい
どぅい
둬
とぅお
どぅお
뒈
とぅえ
どぅえ
돠
とぅあ
どぅあ
돼
とぅえ
どぅえ

ㄷ(てぃぐっ)は「たちつてと」「だぢづでど」両方の音をあらわします。

ㄱ(きよっ)と同様、유성음화(ゆそんうむぁ)(有声音化)の法則が適用され、体言の一文字目は清音、二文字目以降は濁音となります。

  • 【例】달리기(たるりぎ)、사다리(さだり)、도토리(ととり)、견디다(きょんでぃだ)

韓国語には「つ」の発音がないため、ㅅ(しうっ)やㅊ(ちうっ)があてられることがあります。

また「ち」だけは、発音体系の違いからㅈ(ちうっ)の中に組み込まれています。

ㅂ(ぴうぷ)

口の形 😃 😃 😦 😦 😲 😲 😙 😙 😐 😬
ㅂ 바
ぱ
ば
뱌
ぴゃ
びゃ
버
ぽ
ぼ
벼
ぴょ
びょ
보
ぽ
ぼ
뵤
ぴょ
びょ
부
ぷ
ぶ
뷰
ぴゅ
びゅ
브
ぷ
ぶ
비
ぴ
び
口の形 😃 😃 😦 😦 😲😬 😙😬 😐😬 😙😦 😙😦 😲😃 😲😃
ㅂ 배
ぺ
べ
뱨
ぺ
べ
베
ぺ
べ
볘
ぺ
べ
뵈
ぷぇ
ぶぇ
뷔
ぷぃ
ぶぃ
븨
ぷぃ
ぶぃ
붜
ぷぉ
ぶぉ
붸
ぷぇ
ぶぇ
봐
ぷぁ
ぶぁ
봬
ぷぇ
ぶぇ

ㅂ(ぴうぷ)は「ぱぴぷぺぽ」「ばびぶべぼ」の段をあらわします。

ㄱ(きよっ)、ㄷ(てぃぐっ)同様、유성음화(ゆそんうむぁ)の法則により、二語目が濁音に変化します。

  • 【例】바라다(ぱらだ)、아버지(あぼじ) 비싸다(ぴさだ) 나비(なび)

ㅈ(ちうっ)

口の形 😃 😃 😦 😦 😲 😲 😙 😙 😐 😬
ㅈ 자
ちゃ
ぢゃ
쟈
ちゃ
ぢゃ
저
ちょ
ぢょ
져
ちょ
ぢょ
조
ちょ
ぢょ
죠
ちょ
ぢょ
주
ちゅ
ぢゅ
쥬
ちゅ
ぢゅ
즈
ちゅ
ぢゅ
지
ち
ぢ
口の形 😃 😃 😦 😦 😲😬 😙😬 😐😬 😙😦 😙😦 😲😃 😲😃
ㅈ 재
ちぇ
ぢぇ
재
ちぇ
ぢぇ
제
ちぇ
ぢぇ
졔
ちぇ
ぢぇ
죄
ちゅえ
ぢゅえ
쥐
ちゅい
ぢゅい
즤
ちゅい
ぢゅい
줘
ちゅお
ぢゅお
줴
ちゅえ
ぢゅえ
좌
ちゅあ
ぢゅあ
좨
ちゅえ
ぢゅえ

ㅈ(ちうっ)はこれまでの子音とは違って、日本語の五十音とは方向性が変わってきます。

音であらわすと「ちゃ、ち、ちゅ、ちぇ、ちょ」に相当します。

また、유성음화(ゆそんうむぁ)が適用され、単語の二語目以降は「ぢゃ、ぢ、ぢゅ、ぢぇ、ぢょ」と発音します。

【例】자기(ちゃぎ)、주소(ちゅそ)、의지(うぃじ)、소주(そじゅ)

「ぢゃ、ぢゅ、ぢょ」は「じゃ、じゅ、じょ」と考えて差し支えありません。このブログでも普段「じゃ、じゅ、じょ」のようにふりがなを振っています。

日本語的に解釈すると「たちつてと」の段と「ちゃちゅちょ」にまたがっていますが、言語体系が違いからくるものなので、深く考えなくても大丈夫です。

有声音化は日本語にもあるので怖がらなくても大丈夫

日本語のひらがなは、いかなる時も読みが均一という点で、ハングルよりもわかりやすいです。

このため、同じ「가」でも「か」と読んだり「が」と読んだりするのが苦手という日本人も多いです。

ただ、日本語の端々にも有声音化の法則は存在します。

  • こえ→かけごえ
  • はし→わりばし
  • ひんしゅ→けっぴん

例に挙げた通り、有声音化の法則が、我々の身近にまったくないわけでもないので、時間をかければ必ず習得できます。

日本語は小学校から中学校までかけて国語の読み書きを学びます。たくさんの読みがあてられている漢字を、二千も三千も覚えなくてはならないからです。

反面、韓国語は半年から一年も学べば、発音法則もふくめて十分マスターできます。

韓国語の発音法則は、日本語よりも複雑かもしれませんが、一つずつ紐解いていけば、日本語に費やしたよりも早く、韓国語を理解できるかもしれませんよ。

タイトルとURLをコピーしました