日本語と韓国語は似ていると言われますが、ハッキリと差がつく部分もあります。
この記事では、日本語と韓国語の間にある、代表的な差異について解説します。
韓国語と日本語は近くて遠い言語
近くて遠い国、と揶揄される日本と韓国ですが、言語上も同じようなことが言えます。
文法構造上、似通った部分があったり、漢字由来の単語があったり、などと、日本語を母語とする人は、高難度に挑戦するにつれて、飛躍的に韓国語の力が増していきます。
しかしそれでも両者は別言語です。違いを理解して勉強するのと、そうでないのとでは、習得の効率において大きな開きが発生します。
日本語と韓国語の大きな違いについて、まずは次のように理解しておきましょう。
韓国語と日本語の大きな差3つ
日本語を母語とする人にとって壁となりうる、韓国語の違いについてまとめました。
発音体系の差
まずはやっぱり、発音体系そのものの差についてです。
日本語は五十音とされるように、基本的には50の音へと発音が収束されるのに対し、韓国語は子音19母音21、理論上の合計は399通りです。実際に使われるかどうかはともかく、韓国語のほうが、アルファベットの表現域が圧倒的に広いことは確かです。(日本語は代わりに常用漢字が2,000以上ありますが)
そのようなわけで、韓国語初心者がまず躓くのが、発音部分です。なんといっても「日本語にない概念」を学ぶのですから当然です。
発音については、初心者でも簡単に理解し、練習する方法について、別記事にまとめましたので、次の記事を参考にして勉強してみてください。
パッチム(終声)の存在
韓国語に少しでも触れたことがある人ならわかりますが、日本語が「子音+母音」で終わるのに対し、韓国語は「子音+母音+子音(パッチム)」という構造を取ることがあります。
この最後の子音部分をパッチムと呼びます。
パッチムは、最初はとっつきづらいのですが、結局は子音の仲間なので、子音を勉強した後にパッチムの学習に移るという順番を守ることで、比較的容易に攻略可能です。
最初から難しいフレーズに挑戦せず、まずは「子音+母音」の原則から勉強しましょう。
発音変化の構造
大事なことなので、このサイトやテキストでも散々言っていますが、韓国語は語順によって発音が変化します。
このため、韓国語には濁音と半濁音の区別がありません。
同じ가でも、普段は「か」と読んだり、並びによって「が」になったりするのです。
また、連音化(リエゾン)に代表される発音法則も見逃せません。
韓国語の発音法則は多岐にわたりますが、反面、一定の法則性がありますので、ケーススタディをこなすことで、自然と習得できる傾向があります。
単語とフレーズにたくさん触れることで、自然とクリアできるのが発音変化の問題でもあります。
逆に言うと日本語と韓国語の言語的な壁はあまりない
ここまで日本語と韓国語の代表的な差を挙げました。
何のことかわからない!という方から、意外と似ているかも?と感じた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、逆に言うと他の部分は似ています。単語的な語源も、漢字を源流としている部分が多いため、上級になるほど習得しやすく、文法的な並びも日本語とまったく一緒です。
ハッキリ言って、英語のほうがよほど難しいです。よくもまあ、あんなムズカシイ言語を、みなさん躍起になって覚えるものです。いずれ凋落するやもしれないのに。
英語がビジネス標準語になったのは、イギリスをはじめとした英語圏の国々が植民地政策を行った以来のことで、また、強国アメリカの標準語が英語だからです。つまり、英語が世界標準後になった歴史は浅く、これからどうなるかもわからないのです。
かといって、韓国語がこれからのし上がるとは思ってはいません。あしからず。